割れた入れ歯を使い続けてもいい？歯医者さんが解説！

皆さん、こんにちは。鎌倉市の鶴岡歯科医院です。今日は、入れ歯に関心のある方々にとって大変重要な話題、「割れた入れ歯を使い続けてもいいのか？」についてお話しします。入れ歯は多くの方にとって、日常生活において欠かせない存在です。しかし、長期間使用していると、割れたり、ひびが入ったりすることがあります。そんな時、どのように対処すべきか、皆さんが正しい知識を持って適切な判断ができるように、このコラムを通じて解説いたします。

まず、割れた入れ歯をそのまま使用し続けることのリスクについてお伝えします。入れ歯は口の中で食物を噛むために使用されるため、常に力がかかります。割れた入れ歯を使用し続けると、割れ目から食べ物のかすが入り込みやすくなり、清掃が困難になります。これは、口腔内の衛生状態を悪化させ、虫歯や歯周病の原因にもなり得ます。また、割れている部分がさらに悪化し、予期せぬタイミングで完全に壊れる可能性もあります。これらのリスクを考えると、割れた入れ歯をそのまま使用し続けることはお勧めできません。

身体への悪影響は？

続いて、割れた入れ歯の使用が歯や口腔粘膜に与える影響について詳しく解説します。

割れた入れ歯を使い続ける最も一般的なリスクの一つは、口腔粘膜の損傷です。入れ歯が割れると、鋭い端や隙間が生じ、これが口の中の柔らかい組織に接触し続けることで、炎症、潰瘍、または感染を引き起こす可能性があります。特に、入れ歯を装着している部分の粘膜は敏感で、小さな損傷でも痛みや不快感を生じやすくなります。

割れた入れ歯は適切な咬合、つまり上下の歯がきちんと噛み合う状態を保つことができません。これにより、咬合不正が生じ、食事中の咬合力が均等に分配されなくなります。結果として、一部の歯に過度な負担がかかり、それが歯の損傷や痛みの原因となることがあります。さらに、咬合力の低下は消化不良や栄養摂取の問題にもつながります。

長期間にわたって割れた入れ歯を使用し続けることは、歯並びの変化を引き起こす可能性があります。咬合力が均等に分配されないことで、特定の歯に過剰な圧力がかかり、歯が移動したり、最悪の場合、失われたりすることもあります。また、入れ歯を支える歯にも同様の圧力がかかり、その健康を害する可能性があります。

割れた入れ歯は、食べ物のかすや細菌が入り込みやすい隙間を提供します。これは、口腔内の衛生状態を悪化させ、虫歯や歯周病のリスクを高めます。特に、入れ歯の隙間や裂け目に細菌が蓄積すると、これらの疾患の発生原因となり得ます。

口腔内の健康は全身の健康と密接に関連しています。割れた入れ歯による口腔内の問題は、消化系統の問題、栄養不良、さらには心血管系の疾患のリスクを高める可能性があります。口腔内の感染が全身に広がることもあり、特に免疫系が弱っている方にとっては重大な健康リスクとなります。

次に、割れた入れ歯を発見した場合の適切な対処法についてご説明します。入れ歯が割れたり、ひびが入ったりした場合、まずは歯科医院を訪れ、専門家に相談することが最も重要です。歯科医師は入れ歯の状態を詳しく調べ、修理が可能かどうかを判断します。多くの場合、専門的な修理を行うことで再び安全に使用できるようになります。しかし、修理が不可能な場合や、入れ歯の使用期間が長い場合は、新しい入れ歯を作成することを検討することになります。

新しい入れ歯を作成する際には、最新の技術を用いてより快適で機能的なものにすることが可能です。現代の入れ歯製作技術は非常に進歩しており、個々の口腔内環境に合わせたカスタマイズが可能です。これにより、見た目も自然で、より良い咬合力を得ることができ、快適な装着感を実現できます。また、新しい入れ歯への移行は、口腔内の健康を維持し、全体的な生活の質を向上させるための良い機会でもあります。

最後に、入れ歯を長持ちさせるためのケア方法についても触れておきましょう。入れ歯は毎日のお手入れが非常に重要です。使用後は必ず水で洗い、専用のブラシを用いて優しく磨くことが推奨されます。また、夜間は入れ歯を外して専用のケースに保管し、口腔内の休息を促すことも大切です。さらに、定期的な歯科検診を受けることで、入れ歯の適合性や口腔内の健康状態をチェックし、問題があれば早期に対処することができます。

割れた入れ歯をそのまま使用し続けることは、多くのリスクを伴います。割れたり、ひびが入ったりした入れ歯を見つけた場合は、速やかに歯科医院を訪れ、専門家のアドバイスを受けることが重要です。また、入れ歯の長持ちには、日々の適切なケアが不可欠です。鶴岡歯科医院では、入れ歯に関する様々なご相談に対応しております。入れ歯に関するお悩みやご質問がある場合は、お気軽にご相談ください。あなたの口腔健康を守り、より良い生活の質をサポートするために、私たちはここにいます。